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介護用品にはどのような種類がある?介護保険対象の福祉用具も紹介

2024/5/24

介護用品や福祉用具にはどのような種類があるのか、介護の現場で利用されているアイテムについてご紹介していきます。また後半では、介護保険の貸与(レンタル)・購入・住宅改修の対象となる介護用品にも触れていますので、介護用品選びでお悩みの方はぜひ参考にご覧ください。

介護用品・福祉用具とは

介護用品・福祉用具とは、介護や介助が必要な方、そして介助する側の負担を減らすためのアイテムの総称です。車いすや介護ベッドをはじめ、移動用リフトなどの設備やおむつなどの消耗品なども介護用品として扱われます。

介護用品・福祉用具の種類

介護用品・福祉用具の種類

介護用品や福祉用具には様々なものがあります。ここでは、介護の現場でよく使用される代表的な介護用品・福祉用具の種類について見ていきましょう。

車いす

介護現場における車いすの役割は、病気や体力の低下、足腰への障害などによって日常的に歩行が困難な方の移動を支援することです。自走式と介助式に分かれ、さらにタイプは標準、モジュール、リクライニング・ティルト、電動の大きく4種類があります。

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特殊寝台(介護ベッド)

特殊寝台とは、一般的に介護ベッドや電動ベッド、ギャッチベッドと呼ばれているものです。マットレスを乗せる床板部分が背中・腰・脚などで分割して動き、利用者の動作を補助します。

主に手動タイプと電動タイプの2種類に大きく分けられ、さらに介助バーなどの付属品を付けることで必要に応じた補助が行えるのが特徴です。

関連記事:【介護ベッド】サイズの種類と選び方は?表記方法や高さについても解説

床ずれ防止用具

床ずれ防止用具とは、床ずれを防止するための用具全般を指します。具体的にはマットレスやクッションなどの製品を指し、製品内部にエアセルと呼ばれる空気の筒が入っていて空気の量が調節できるものや、圧力を分散させることができる低反発素材のもの、体位が固定できる硬めのものなどがあります。また、用途に応じて様々な種類が販売されています。

体位変換器

体位変換器とは、主に寝返りなどの姿勢変換を補助する福祉用具のことで、ポジショニングツールとも呼ばれています。人力で動かして姿勢変換をするタイプと、電動で傾くタイプの2種類に分類され、枕型のものや蛇のような形をしたもの、バナナのような形をしたものなどがあります。

認知症老人徘徊感知機器

認知症老人徘徊感知機器とは、動きをセンサーで感知し、家族などに知らせる福祉機器全般のことを指します。高齢者自身が身に付けておくタイプや、室内や玄関先などに設置するタイプがあり、ベッドから離れた時・転倒した時・玄関を出た時などに通知がいく仕組みとなっています。

例えば、弊社で取り扱っているオンライン自動モニタリングシステム「バイタルヴォイス」は腕時計型のセンサであり、ご利用者様のバイタル(血圧、脈拍、体温、血中酸素)を数分おきに自動連続測定する感知機器です。バイタル異常値が出た際はアラートが発砲され、遠隔にいる指定者(ご家族や施設職員)へ通知が届く機能を持っています(複数人設定可能)。

また離床前の覚醒検知機能を備えており、以前は認知症老人徘徊感知機器として福祉用具認定を受けていました。

オンライン自動モニタリングシステム「バイタルヴォイス」

オンライン自動モニタリングシステム「バイタルヴォイス」

移動用リフト

移動用リフトとは、主に段差や高低差がある場所での移乗や移動を補助するリフトで、車いすを乗せて上下に昇降するタイプや、ハンモックのように身体を包んで吊るタイプなど、使用場所や用途に応じた種類があります。

介護用手すり

介護用手すりは、立ち上がりや段差の移動、歩行などを補助するための福祉用具で、転倒や転落の防止にも役立ちます。介護用手すりには、住宅改修が必要なものと、簡易的に設置できるものがあり、さらに水平型・縦型(I型)・L字型など使用する場所に応じた様々な種類があります。

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スロープ

介護用スロープは、段差の移動が困難な方や車いす利用者が楽に移動ができることを目的とした福祉用具です。スロープと聞いてイメージする1枚板タイプの他にも、車いすの利用に特化したレールタイプや、狭い場所でも扱いやすいブロックタイプなどがあります。

歩行器

歩行器とは歩行のサポートと身体の保護を目的とした介護用品で、歩行補助具の一つです。基本の形状は、前脚2本・後脚2本の計4本の脚があるフレーム構造で、身体全体が支えられるように身体を取り囲むようになっています。

歩行器は構造や機能の特性、用途から歩行器とシルバーカーの2種類に分けられ、さらに歩行器の中でも車輪付きのものを歩行車と呼んでいます。

関連記事:歩行器の種類まとめ|選び方や介護保険・自費レンタルについても解説

歩行補助つえ

歩行補助つえも歩行補助具の一つで、歩行にやや不安がある方や、脳卒中などで片麻痺の方の移動をサポートします。松葉杖やT字杖、ロフストランド杖(クラッチ)、2本杖(ノルディック杖)など様々な種類があります。

自動排泄処理装置

自動排せつ処理装置はセンサーで排泄物を感知して自動で吸引する装置で、自力での排泄が困難な方や寝たきりの方が利用する介護用品です。特殊尿器とも呼ばれています。

排泄物を受ける部分がパッド(オムツ)になっているものとレシーバーになっているものがあり、パイプを通じて排泄物を吸引する機器に送られます。

腰掛け便座

腰掛け便座とは、トイレでの足腰の負担を軽減したり、トイレ移動・移乗時の危険を軽減するための介護用品です。和式トイレに取り付けて洋式トイレにするものや、便座の高さを変えて立ち上がりを容易にするもの、トイレ移動時の転倒を避けるために寝室などに置くポータブルトイレなどがあります。

入浴補助用具

入浴補助用具は入浴時の姿勢を保持したり、浴槽への出入りを補助したりする介護用品全般を指します。浴槽用手すりや入浴用いす、入浴台、すのこ、滑り止めマットなどの種類があり、入浴時の事故防止としても役立ちます。

簡易浴槽

簡易浴槽とは持ち運びできる浴槽のことで、浴室で入浴が困難な方が居室などに設置して使用する介護用品です。ポータブル浴槽とも呼ばれています。浴槽本体は空気式や折りたたみ式が主流で、簡易シャワーや空気枕などの付属品を使えば、より快適に入浴することが可能です。

介護保険が対象となる介護用品

介護保険が対象となる介護用品

介護保険の被保険者で要支援・要介護認定を受けると、一部の介護用品の貸与(レンタル)・購入、そして介護に必要な住宅改修が保険給付の対象となります。

それぞれ対象の介護用品について見ていきましょう。

貸与(レンタル)の対象となる介護用品・福祉用具

介護保険の貸与(レンタル)対象となる介護用品・福祉用具は、付属品を含めた下記の13品目です。

①車いす
②車いす付属品
③特殊寝台(介護ベッド)
④特殊寝台付属品
⑤床ずれ防止用具
⑥体位変換器
⑦認知症老人徘徊感知機器
⑧移動用リフト
⑨手すり
⑩スロープ
⑪歩行器
⑫歩行補助つえ
⑬自動排泄処理装置(尿のみ/尿と便)

この内、①から⑬(尿のみ/尿と便)については要介護2〜5が対象で、⑨から⑬(尿のみ)については要介護認定の中で最も軽度の判定である要支援1から対象となっています。

また、該当の要支援・要介護認定を受けていなくても、医師により必要だと判断された場合は例外的に保険給付の対象となります。

注意点ですが、例えば「歩行器と名のつくものであれば全ての製品が対象」というわけではなく、介護保険が適用されるには品目ごとの要件を満たす必要があります。歩行器の場合、歩行補助以外の機能が目的(品物の運搬、休憩時の椅子替わり)として定義づけられているシルバーカーは、保険給付の対象外です。

購入の対象となる介護用品・福祉用具

保険給付対象品目のうち、レンタルに馴染まない介護用品・福祉用具は「特定福祉用具」と呼ばれ、購入費の補助が受けられます。特定福祉用具に分類されるものは下記の5品目で、全ての要支援・要介護が対象となっています。

①腰掛け便座
②自動排泄処理装置の交換可能部品(レシーバーなど)
③入浴補助用具
④簡易浴槽
⑤移動用リフトの吊り具の部分

特定福祉用具の購入に関しても、レンタルと同じく、保険給付の対象となる要件が各品目に定められているので注意してください。

なお、保険給付の対象(レンタル・購入)となる要介護度に関しては「介護保険でレンタル可能な介護用品|注意点や適用条件について」で詳しくご紹介しています。

住宅改修の対象となる介護用品・福祉用具

介護保険が適用される住宅改修は、下記のようなケースです。

  • 手すりの取付け
  • 床段差の解消
  • 滑りの防止及び移動の円滑化などの為の床または通路面の材料の変更
  • 引き戸などへの扉の取替え、引き戸などの新設など

私たち『広島介護用品』でも、介護に適した住まいの環境をリフォームするご提案をおこなっており、介護保険上限額20万円以内のご利用から、大規模なバリアフリー化まで幅広くご対応いたします。施工費用目安については下記ページをご覧ください。

施工費用例について

製品選びや事業者選びで困ったら…

製品選びや事業者選びで困ったら…

今回は、介護の現場でよく使用する介護用品・福祉用具についてご紹介しました。

介護用品は、例えば介護ベッドひとつ取っても、手動タイプと電動タイプがありますし、マットレスの種類やサイズのバリエーションも豊富ですので、利用者の今の身体状況にマッチした製品を選ぶのは非常に難しいものとなっています。介護保険を利用するとなると、製品ごとの適用条件や保険給付の上限額なども考慮する必要があるため、さらに専門的な知識が必要です。

このような事情から、介護用品をレンタル・購入する際は、担当のケアマネジャー、もしくは福祉用具を専門に扱う事業者の担当者に相談の上、選ぶことをお勧めしております。

私たち『広島介護用品』では、理学療法士のスタッフがケアマネジャーさんとともに介護を受ける方に最適な介護用品の選定を行っているため、一般的な福祉用具事業者以上の専門的な対応が可能です。また要介護認定を受けていない場合でも、少ない負担でレンタルしていただけるプランや、ケアマネさんを通さずに直接レンタルのご案内をすることもできます。

介護用品の購入やレンタルでお悩みの方は、お気軽に『広島介護用品』までお問い合わせください。

介護用品のレンタル・購入について

福祉用具の購入・レンタルのご相談は『広島介護用品』へ

福祉用具の購入・レンタルのご相談は『広島介護用品』へ

株式会社ミクセルは、“日本の文化と技術で長寿を喜び合える社会をつくる”を事業理念とし、福祉用具の販売・レンタル『広島介護用品』をはじめとするヘルスケア事業や研究支援事業、また海外での介護人材プロジェクトなども行っています。

広島県近郊にお住まいで、介護用具の購入やレンタル、手すり設置などの住宅改修をご検討されている方は、ぜひ『広島介護用品』までお気軽にご相談ください。皆様が健康で安全に過ごせる生活環境作りをサポートさせていだきます。

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