介護用ベッドは購入店で引き取り可能?処分方法や買取に出せるか解説

介護ベッドは、介護される方の起き上がりや立ち上がりをサポートしてくれる介護用品です。「特殊寝台」と呼ばれることもあります。
介護の現場で重要な役割を持つ介護ベッドですが、使わなくなったときに「どこに引き取りしてもらえばいい?」や「どうやって処分すればいい?」など、手放す方法に頭を悩ませる方もいらっしゃいます。
今回は、介護ベッドの処分方法7パターンや注意点についてまとめました。また、利用する側が処分しなくてもよい「介護ベッドのレンタル制度」もご紹介します。
目次
介護ベッドの処分方法7パターン
まずは、介護ベッドを処分する代表的な方法を7項目に分けてご紹介します。
粗大ゴミとして出す
介護ベッドなどの大型ゴミは、必要な手続きを経て、地域の粗大ごみとして出すことができます。回収費用は大型ゴミの種類によって異なり、ベッド本体の場合はおおよそ1,000円~3,000円が目安です。(自治体によって異なる)
また、介護用のベッド(電動ベッド)が回収対象となるかどうかは、自治体のゴミ出しルールによって異なります。対応していない可能性も考えられるため、まずは、お住まいの市町村の情報を確認した方がよいでしょう。
多くの場合、各自治体の公式サイトには、粗大ごみについて書かれたページがあり、回収手続きの方法や費用に関する内容を公開しています。調べてもよくわからない場合は、直接市町村の窓口に電話で問い合わせましょう。
ちなみに、広島市の大型ゴミ(ベッド)収集運搬料金は以下の通りです。
2025年2月時点
1人用ベッド | 750円 |
---|---|
ベッドのマットレス(スプリングあり) | 1,250円 |
ベッドのマットレス(スプリングなし) | 750円 |
参照記事:「広島市|大型ごみ収集運搬料金品目別一覧表」
ベッド本体とマットレスはそれぞれ別で料金がかかる点に注意が必要です。
また、この「粗大ごみとして出す」方法は、自力で解体して回収場所まで運べることが前提となります。そのため、一人で解体・運搬ができない場合は協力者が必要です。
ゴミ処理施設に持ち込む
不要になった介護ベッドは、直接ゴミ処理施設に持ち込み、処分してもらうこともできます。料金は重さで決まるパターンが多く、「10kgごとに200円」や「10kgごとに150円」など、ゴミ処理施設ごとに異なっています。
介護ベッドだけでなく、他の不用品も合わせて持ち込んで処分できる点はメリットといえるでしょう。一方、解体・運搬の人手が必要な点はデメリットです。
まずは、お近くにあるゴミ処理施設の公式サイトを見て、事前予約が必要かどうかや、料金についての情報を確認しましょう。
介護用品を取り扱っている買取店・リサイクルショップに売却する
介護ベッドなどの介護用品の買取に対応しているお店やリサイクルショップに売る方法も選択肢のひとつです。「出張買取」を行っている会社であれば、プロのスタッフが自宅まで訪れ、その場で介護ベッドを査定して引き取ってくれます。
依頼者は、事前に調整した引き取り日時に自宅で待機するだけでよいため、手間がかかりません。
ただし、介護ベッドの種類や状態によっては買取不可になることもあります。なるべく、問い合わせ時にメーカーや型番、傷・汚れの状態について詳しく伝えておくことで、その後のやりとりがスムーズになるでしょう。
また、同じ介護ベッドであっても、買取店によって買取金額は異なります。場合によっては「買取店Aの方が、買取店Bよりも買取額が1.5倍高かった」などの状況が起こることも…。少しでも高く介護ベッドを買取ってもらうためには、2~3社に見積もりを依頼して、買取価格の目安を比較することをおすすめします。
不用品回収業者に依頼する
使わなくなった介護ベッドは不用品回収業者に回収してもらうことも可能です。料金は事業者によって異なりますが、10,000円〜30,000円ほどが目安です。依頼時には「解体も合わせてお願いできるかどうか」確認しておきましょう。
また、後程「介護ベッドを処分するときの注意点」の項目でも触れますが、不用品回収業者の中には悪質なところもあります。そのため、事業者選びは慎重に行いましょう。優良業者の選び方のポイントについては、後述する内容をご覧ください。
各メーカー・購入店の「引き取りサービス」を利用する
新しい介護ベッドを購入するのであれば、店舗やメーカーに、それまで使用していた古い介護ベッドを引き取ってもらえることがあります。このような「引き取りサービス」を上手く利用すれば、介護ベッドの入れ替えがスムーズに行えるでしょう。
ただし、このパターンは、新しい介護ベッドを買うことが前提となります。購入せずに、使用済みの介護ベッドの処分だけを申し込むことはできません。
オークションやフリーマーケットに出す
介護ベッドは、インターネット上のオークションやフリマアプリで売りに出すことも可能です。
オークションやフリーマーケットを利用するメリットは、売り手が自由に価格を設定できることです。ただし、売上に応じて支払う販売手数料や送料が発生するため、そのあたりも考慮して値段をつける必要があります。
一方、デメリットとしては「時間や手間がかかる」が挙げられます。オークションやフリマアプリに商品を出す場合、購入希望者とメッセージのやりとりをしたり、ベッドを解体して発送の準備をしたりしなくてはいけません。このような作業が負担になりそうであれば、控えた方がよいでしょう。
寄付する
介護ベッドの汚れや傷が少なく、まだ十分に利用できる状態であれば、介護施設や慈善団体などへ寄付する方法も選択肢のひとつです。
ただし、その施設や団体が介護ベッドの寄付を受け付けているかの確認は必要です。場合によっては、使用年数やメーカー、タイプ(2モーター・3モーター限定)などの条件があるパターンも見られるためご注意ください。
また、トラブルを防ぐためにも「引き渡しのときにかかる費用はどちらが支払うか?」などは、あらかじめ話し合っておきましょう。
介護ベッドを処分するときの注意点とは?
介護ベッドを処分するときに注意したいポイントについて解説します。
悪質な業者に気をつける
介護ベッドなどの不用品を回収している事業者の中には、悪質な業者もあります。例としては「無料とアピールしておきながら、後から理由をつけて追加の支払いを求める」「聞いていた金額よりも明らかに高くなった」などが挙げられます。
このような事業者を避けるためにも、以下の点を覚えておきましょう。
信頼できない事業者の特徴
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信頼性の高い事業者の特徴
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もしも、事前のやりとりの中で少しでも違和感を覚えることがあれば、その事業者に依頼することはやめておいた方がよいでしょう。
参照記事:「独立行政法人国民生活センター|不用品回収サービスのトラブル」
一般的なリサイクルショップでは買取していない
介護ベッドをリサイクルショップに売る場合、お店選びにも注意が必要です。何故なら、店舗によっては、介護ベッドの買取に対応していない可能性があるからです。
また、介護ベッドの取り扱いがあったとしても、スタッフが介護ベッドのメーカーや商品の価値に詳しくない場合、相場よりも安く買取されてしまうことも…。
そのため、介護ベッドに詳しいスタッフが在籍している可能性が高い「介護用品専門の買取店」に絞って選ぶことをおすすめします。その他、公式サイトに掲載されている介護ベッドの買取実績数も参考にするとよいでしょう。
解体・運搬は大変な作業になることも
介護ベッドを粗大ごみとして出したり、ゴミ処理施設へ持ち込んだりするためには、解体や運び出しをしなくてはいけません。しかし、介護ベッドは大きく重たいため、人によっては大変な作業になることも…。そのため、一人で対応できない場合は、あらかじめ手伝ってくれる人にお願いしておく必要があります。
もしくは、引き取りだけでなく、解体や運搬もまとめて行ってくれる不用品回収業者や買取専門店に依頼する方法を検討しましょう。
介護ベッドの処分に困ったときは?
介護ベッドは冷蔵庫などの大きな家電と同様に、場所をとるため「すみやかに引き取ってもらいたい」とお考えの方も多いかと思います。
しかし、生活環境や事情によっては「介護ベッドを処分するための手続きができない」という場合もあるかもしれません。そのような際は、ケアマネージャーさんや、地域の包括支援センターに相談してみましょう。
また、まだ介護ベッドを購入する前の段階で「ゆくゆく処分に困るかも」とお考えであれば、購入するのではなくレンタルすることをおすすめします。
介護ベッドのレンタルサービスを利用するなら処分しなくてもいい
介護ベッドを導入する方法は「購入」の他に「レンタル制度を利用する」があります。福祉用具事業者からレンタルするのであれば、使い終わった介護ベッドを処分する必要はありません。(返却のみでOK)
また、介護ベッドのレンタル制度を利用すれば、処分時に手間がかからないだけではなく、以下のメリットを得られます。
- 費用の負担が少ない
- 身体の状態に合わせて介護ベッドを変更できる
- 福祉用具事業者からアドバイスを受けながらベッドを選べる など
レンタル時の費用は、介護保険適用で月々1,000円前後、福祉用具事業者の自費レンタルサービスを利用した場合だと月々1,500円前後が目安となります。いずれにせよ、介護ベッドを購入することに比べると、費用の負担は抑えられるでしょう。
介護保険適用でレンタルできるかどうかに関しては、要介護認定の区分によって異なります。詳しくは、以下の記事にまとめているのでぜひ参考にしてください。
関連記事:「要支援1・要支援2・要介護1だと介護ベッドレンタルは介護保険適用外?例外や自費レンタルについて」
介護ベッドの処分方法は7パターン◎レンタルなら引き取りの心配は不要
介護ベッドを処分するための方法は「粗大ゴミとして出す」や「買取店・リサイクルショップに売却する」などを含め、7つあります。それぞれ、引き渡しまでの流れや必要な手続きが異なるため、事前によく確認しておきましょう。
また、これから介護ベッドを導入するのであれば、積極的にレンタル制度の利用を検討することをおすすめします。なぜなら、レンタルしたベッドは、使用後に事業者に引き取ってもらう(返却する)ことが可能だからです。また、介護保険適用の有無にかかわらず、かかる費用の負担を抑えられるなどのメリットもあります。
弊社「広島介護用品」においても、介護ベッドレンタルのサービスを提供しています。広島市内で、介護ベッドの導入をお考えの方は、お気軽にご相談くださいませ。
関連記事:「【介護ベッド】介護ベッドのレンタル料金は?介護保険適用・自費レンタル・購入の目安」
福祉用具の購入・レンタルのご相談は『広島介護用品』へ
株式会社ミクセルは、“日本の文化と技術で長寿を喜び合える社会をつくる”を事業理念とし、福祉用具の販売・レンタル『広島介護用品』をはじめとするヘルスケア事業や研究支援事業、また海外での介護人材プロジェクトなども行っています。