介護ベッドのレンタル料金は?介護保険適用・自費レンタル・購入の目安
介護ベッドのレンタル料金について、介護保険適用時と自費レンタル時、加えて自費購入時のそれぞれの目安についてご紹介します。
また、介護ベッドのレンタル料金以外で発生する費用や、介護保険を利用して介護ベッドをレンタルする流れについても解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
【介護ベッド】レンタル料金の仕組み
介護ベッドのレンタル料金は、介護保険を適用するかどうか、また介護ベッドの種類や付属品の有無によって決まります。どのような仕組みになっているのか、詳しく見ていきましょう。
介護保険適用の有無で異なる
介護ベッドのレンタル料金は、介護保険の利用の有無によって異なります。
介護保険とは、介護する家族の負担を軽減し、社会全体で介護を支えることを目的とした公的社会保険です。40歳になった月から被保険者となって介護保険料の支払いが始まり、介護が必要な時にサービスや補助金が受けられる制度となっています。
介護保険のサービス対象者は原則として65歳以上の第1号被保険者で、要支援・要介護状態になった場合などにその原因を問わずサービスを受けることができます。
ただし、40歳から64歳未満の第2号被保険者でも特定疾病(※)による介護認定を受けた場合はサービスを受けることが可能です。
※特定疾病…がん(末期)・骨折を伴う骨粗鬆症・初老期における認知症・脳血管疾患・関節リウマチなど国が定めた16の疾病
介護保険制度の一つに、介護ベッドなどの福祉用具をレンタルする際、助成金が給付されるサービスがあります。対象者は要介護2〜5に認定された方ですが、例外として要支援1〜2・要介護1の軽度者でも調査結果に基づき助成金の対象となる場合(主治医の意見書が必要)があります。
介護保険を利用すれば介護ベッドのレンタル費用の自己負担額が1〜3割で済むため、該当する方は積極的に活用することをおすすめします。
関連記事:介護ベッドの補助金は?レンタル・購入時の自己負担額や介護保険制度の仕組み
介護ベッドの種類やレンタルするものによって異なる
介護ベッドのレンタル料金は、ベッドの種類や機能、マットレス、介助バーの有無、サイドレールの本数などによっても差が生じます。
例えば、介護ベッドは手動ベッドと電動ベッドの大きく2つに分けられますが、手動ベッドより電動ベッドの方が価格が高く、電動ベッドの中でもモーター数や機能の有無によって価格が変動します。
また、マットレスに関してもサイズや素材の違いが料金に反映されますし、その他の付属品に関しても、種類や数が増えれば増えるほど料金が高くなっていきます。
ただし、機能が多ければ多いほど良いということはなく、被介護者や介護者の状況によってベストな選択は異なります。介護保険制度を利用する場合は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員などの専門家が様々な状況を考慮しながらケアプランを作成し、最適な介護ベッドを選んでいく流れとなりますので、不安な点などがあれば遠慮なく相談すると良いでしょう。
関連記事:【介護ベッド】サイズの種類と選び方は?表記方法や高さについても解説
介護ベッドのレンタル料金以外にかかる費用
介護ベッドのレンタル料金に加えて、配送や搬入・搬出に関連する費用が発生することがあります。事業者によってルールが異なりますので、必ずチェックしておきましょう。
なお、私たち『広島介護用品』では、基本的にレンタル料金以外にかかる費用は発生せず、指定エリア内(広島市内)であれば搬入やメンテナンス時の交通費なども必要ありません。ただし、エリア外の場合は自治体の管轄が変わる兼ね合いで介護保険対象外になったり、交通費(1kmあたり20円)が別途発生いたしますのでご注意ください。
また、搬出入に特別な措置が必要な場合、例えば階段やエレベーターによる搬出入が困難でクレーンを使用するケースなどでは、その措置にかかる費用が発生します。
介護ベッドをレンタルする時の料金目安
介護ベッドのレンタル料金は基本的に月額制となり、料金の目安としては、自費レンタルの場合で月額1万円前後、介護保険適用(自己負担額1割)の場合で月額1,000円前後が相場です。
例えば、販売価格40万円、月額レンタル価格が1万円前後で設定されている製品の場合、自己負担1割でレンタルすると毎月の自己負担額は1,000円前後となりますので、レンタル料金が自費購入を上回るのは34年目以降という計算になります。
介護保険利用の場合 | 自費購入の場合 | |
---|---|---|
月額レンタル料金 | 自己負担額 | |
10,000円前後/月 | 1,000円前後/月 | 400,000円 |
要介護1や要支援の方でもレンタルできるサービス
前述の通り、介護保険を利用して介護ベッドをレンタルするには、要介護2〜5に該当することが条件です。従って、介護度が要介護1や要支援の方の場合、主治医の意見書(要介護1以下でも介護ベッドが必要だと診断された証明書)がない場合は、原則として介護保険は適用されません。
このようなケースの対応策として、介護保険利用時の負担額に近い価格で貸し出してくれる「自費レンタルサービス」というものがあります。これは、福祉用具貸与事業者が行っている独自のサービスで、介護ベッドの基本セット(ベッド本体+サイドレール+マットレス)を月額2,000円前後(会社によって価格は異なり、広島介護用品は 1,500円です)でレンタルすることができます。
なお、自費レンタルで提供される介護ベッドは福祉用具事業者がサービスとして提供するものですので、ベッドの種類などの選択肢は通常と比べてあまり多くありません。ただ、電動ベッドとして使用するには十分な商品が用意されており、要介護1や要支援のレベルの方が使用する上で不十分となることはまずありません。
価格や商品の詳細については、福祉用具貸与事業者へお問い合わせください。
介護ベッドを購入した時の料金目安
介護ベッドのレンタルには介護保険が適用されますが、購入には適用されませんので、全額自己負担となります。
介護ベッドの価格はご紹介しているように機能性やデザイン、付属品の有無などで変動しますが、一般的な価格帯としては10万円から20万円、人気のメーカーになると40万円以上が相場だと考えておいて良いでしょう。
なお、介助バー・サイドバーのないタイプや、必要最低限の機能だけ備えたものだと5万円前後から購入することも可能です。しかし、このようなタイプは自立した生活ができる方向けですので、要介護度が高い場合・自力で寝返りが打てない場合は、モーター数の多いタイプや、床ずれ予防の自動寝返り機能が付いたタイプから選ぶのが現実的です。
介護ベッドをあえて購入するメリットとしては、新品が使える点や、汚れや破損を気にせずに使える点、好みのものを自由に選べる点などが挙げられます。ただ、「なるべく費用を抑えたい」「今後、施設への入居の可能性もある」という場合はやはりレンタルの方が適しており、私たち『広島介護用品』でも介護度に限らずレンタル(介護保険レンタル、自費レンタル)されることを推奨しております。
介護保険申請からレンタルするまでの流れ
次に、介護保険を適用して介護ベッドをレンタルするまでの流れについてご紹介します。
ステップ①:地域の窓口で要介護認定の申請を行う
介護保険を利用して介護ベッドをレンタルするには、まず要介護認定の申請をする必要があります。
要介護認定とは被介護者がどの程度の介護を必要とするかを判定するもので、介護度に応じて受けられるサービスや割り当てられる保険点数(介護サービス利用時に使用)が決まります。申請窓口はお近くの地域包括支援センターが担当し、申請する際に料金は発生しません。
申請後の流れですが、自治体から派遣された調査員が自宅などに訪問し、被介護者の状態や家庭の状況などを調査します。その後、訪問調査の結果や主治医の意見書に基づいて判定が行われ、およそ1か月程度で要介護度区分の結果が通知されるという流れになります。また、介護保険認定に合わせて担当するケアマネジャーが決まります。以後、介護保険のサービスを利用する場合は、全てケアマネジャーが相談窓口となります。
ステップ②:福祉用具貸与事業者と契約する
介護ベッドなどの福祉用具貸与サービスを提供することができるのは、都道府県の指定を受けた福祉用具貸与事業者のみです。そのため、例えばインターネットの通販サイトや、家具屋さんなどで販売されている介護ベッドが自由にレンタルできるというわけではないのでご注意ください。
また、介護保険を使ったレンタルを利用するにはケアマネジャー(介護支援専門員)が作成するケアプラン(介護サービスの必要性と利用計画が記されている計画書)にその旨を盛り込まれる必要があり、福祉用具貸与事業者はそのプランに沿って介護ベッドなどの福祉用具を貸し出します。また、貸し出し前には福祉用具貸与事業者との契約手続きも別途必要となります。基本的に、担当のケアマネジャーに任せれば各手続きを順序立てて進めてくれますのでご安心ください。
私たち『広島介護用品』では、理学療法士のスタッフがケアマネジャーさんとともに介護を受ける方に最適な介護ベッドの選定を行っているため、一般的な福祉用具事業者以上の専門的な対応が可能です。例えば、介護ベッドの搬入時に、専門的な知見からご利用者様の起居動作やご家族への介助指導を行っています。
また、実際に使ってみないと合う・合わないの判断が付かない場合もございますので、こちらでご提案して試していただいた後、合わなければ交換することも可能ですし、レンタルしている介護ベッドに不具合や故障が発生した際は、ご連絡いただければ直ぐに訪問し、ご使用場所にて確認対応いたします。
もしも故障などによりその場で解決しない症状の場合は、正常なものと交換いたしますのでご安心ください。
福祉用具の購入・レンタルのご相談は『広島介護用品』へ
株式会社ミクセルは、“日本の文化と技術で長寿を喜び合える社会をつくる”を事業理念とし、福祉用具の販売・レンタル『広島介護用品』をはじめとするヘルスケア事業や研究支援事業、また海外での介護人材プロジェクトなども行っています。
広島県近郊にお住まいで、介護用具の購入やレンタル、住宅改修をご検討されている方は、ぜひ『広島介護用品』までお気軽にご相談ください。