【介護用品】介護ベッドはレンタルと購入どちらが良い?ケース別に解説
ベッドの上で過ごす時間が長い方にとって、介護ベッドは生活の快適性や利便性が向上するために重要な役割を果たす福祉用具の一つです。
しかし、介護ベッドは手動タイプのものでも数万円以上と安いものではありませんし、かと言って、直接肌が触れたり、今後も長く使用する可能性が高いものなので、レンタルするより購入した方が良いのでは?と悩まれる方も少なくありません。
そこで今回は、介護ベッドをレンタルした方が良いケース・購入した方が良いケースについてご紹介します。それぞれの料金目安やレンタル方法にも触れていますので、ぜひ参考にご覧ください。
介護ベッドをレンタルした方が良いケース
まずは、介護ベッドをレンタルする方が向いているケースについて見ていきましょう。
レンタルが良いケース①:経済的な負担を減らしたい場合
介護は経済的にも大きな負担になりがちです。特に介護ベッドの価格は安いものでも数万円、背上げ機能(リクライニング機能)や高さ調整機能付きのものだと数十万円はしますし、落下防止柵やオーバーテーブルなどの付属品を付けるとさらに費用がかかります。
ですが、レンタルすれば費用を大幅に抑えることが可能です。
介護ベッドのレンタル方法は介護保険を利用するパターンと利用しないパターンの2通りあり、介護保険を利用することで月額レンタル料金の1〜3割(所得額によって変動)まで自己負担額が軽減できます。
また、介護ベッドの他にも車いすや歩行器といった介護用品・福祉用具も介護保険を利用してレンタル可能です。
【介護ベッドのレンタル料金例】
介護保険利用の場合 | 自費購入の場合 | |
---|---|---|
月額レンタル料金 | 自己負担額 | |
10,000円前後/月 | 1,000円前後/月 | 400,000円 |
ただし、介護保険は誰でも利用ができるわけではなく、要介護度が限定されています。介護ベッド(特殊寝台)については、原則、要介護2〜5の認定を受ける必要があります。
詳しくは「介護ベッドの補助金は?レンタル・購入時の自己負担額や介護保険制度の仕組み」で解説していますので、あわせてご覧ください。
レンタルが良いケース②:介護や身体の状況・環境に合わせて変えたい場合
介護する環境や利用者の身体状況が変わる可能性がある場合は、レンタルする介護ベッドの種類や別の介護用品に変更することができるレンタルがお勧めです。例えば、身体機能の低下により、今まで使用していたベッドよりも高機能なもの(例:膝上げ機能付き)への変更が必要になる場合があります。
また、介助する家族がぎっくり腰や体調を崩すなどで介助することが難しくなった時なども、一定期間に限定してレンタルすることを前提としてケアマネジャーや福祉用具貸与事業者の担当者が適切な選択肢を提供してくれます。
これまでの独り暮らしからご家族の所へ転居する場合、部屋の大きさによってはサイズを変更する必要が出てくることもあるでしょう。
加えて、実際に使ってみて合う・合わないを判断したいという場合もレンタルであれば気軽に交換対応が可能です。
レンタルが良いケース③:アドバイスやサポートが欲しい場合
介護ベッドなどの介護用品は、価格やデザイン性だけでなく、利用者の身体状況や住環境、介護者の負担なども考慮しなければならないため、通常のベッド選びより判断が難しいものとなっています。介護保険を利用して介護ベッドを利用する時は、担当のケアマネジャーや福祉用具貸与事業者の担当者が、ケアプランに合わせて最適な製品を選んでくれるため、安心だと言えるでしょう。
例えば私たち『広島介護用品』では、ケアマネジャーさんに加えて理学療法士のスタッフも入るため、一般的な福祉用具事業者以上の専門的な対応が可能ですし、介護ベッドの搬入時に専門的な知見からご利用者様の起居動作やご家族への介助指導を行っています。
さらに、介護ベッドに不具合や故障が生じた場合もすぐに訪問して、修理・交換対応いたします。
介護ベッドを購入した方が良いケース
退院後の生活に介護ベッドがあった方が良いと医師から言われた場合や、寝たきりの状態が続くことが見込まれる場合は、介護保険を利用して介護ベッドをレンタルする流れが一般的ですが、中には購入した方が良いケースもあります。
ただし、介護保険の購入には適用されませんので、全額自己負担となる点には注意が必要です。
購入が良いケース①:人が使った介護ベッドを使いたくない場合
通常、レンタル用として使用している介護用品は、前の利用者から返却後、管理された施設で洗浄・除菌処理されるため、衛生面では問題はありません。しかし、誰かが使用した介護ベッドを使うのに抵抗がある場合、無理して使うことでかえって精神的な負担が増えてしまうと良くありませんので、レンタルよりも新品購入を選んだ方が精神的な安心に繋がるでしょう。
購入が良いケース②:汚れなどを気にせず使いたい場合
レンタル品だと、誤った扱い方や故意に破損させた場合は、修理費用・買取費用を請求される恐れがあります。そのため、汚れなどを気にせず自由に使いたい・介助に集中したいという方は、レンタルではなく購入の方が向いているかもしれません。
購入すれば所有物になりますので汚れや破損などを気にせず使用できますし、例えば、お誕生日などに介護ベッドをシールなどでデコレーションするといったことも気兼ねなくできます。
ただ、レンタルであっても通常通りの使用で発生した汚れや故障は、基本的に修理費用はかからないことがほとんどです。汚れや破損が気がかりで購入を検討されているのであれば、ケアマネジャーに相談してみると良いでしょう。
購入が良いケース③:欲しい介護用品がレンタル対象でない場合
レンタルでは、必ずしも希望のメーカー・品番の製品の扱いがあるとは限りません。また、製品によっては介護保険でレンタルできる介護用品として認められていないものもあります。
そのため、使用したい介護ベッドが明確に決まっていて、その製品が福祉用具貸与事業者で取り扱いしていない場合は、購入せざるを得ないでしょう。
ちなみに、人気のメーカー・品番の製品をレンタル品として扱っている福祉用具貸与事業者もありますが、基本的には自費レンタルという形になり、月額1万〜2万円程度のレンタル料金が相場で、元の価格が高いものほどレンタル料金も上がっていきます。
介護ベッドを含む介護用品のレンタル方法
介護ベッドを含む介護用品のレンタル方法について、介護保険を適用させる場合と、自費でレンタルする場合について見ていきましょう。
介護保険適用でレンタルする方法
介護保険を利用してレンタルができる介護用品は、介護ベッドの他にも車いすや歩行器、移動用リフトなど、付属品のレンタルも含めて全13種類あります。
【介護保険を利用してレンタルできる介護用品】
- 特殊寝台(介護ベッド)/付属品
- 車いす/付属品
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 認知症老人徘徊感知機器
- 移動用リフト
- 手すり
- スロープ
- 歩行器
- 歩行補助杖
- 自動排泄処理装置
そして、介護保険を利用してこれらの介護用品をレンタルすることができるのは、私たち『広島介護用品』のような各都道府県の指定を受けた福祉用具貸与事業者のみで、担当のケアマネジャーが作成するケアプラン(介護サービスの必要性と利用計画が記されている計画書)に、該当の介護用品が介護する上で必要な旨が盛り込まれている必要があります。
具体的なレンタル手順ですが、要介護認定を受けていない場合は、まず地域の窓口にて要介護認定の申請を行ってください。要介護度認定を受けたあとは、担当のケアマネジャーや福祉用具貸与事業者の担当者が利用者に適した介護用品を選定するという流れになります。なお、レンタルに必要な手続きや事業者選びなども、ケアマネジャーが進めてくれます。
関連記事:医療費控除の対象となる介護用品|介護サービス等その他の対象費用も解説
自費でレンタルする方法
介護保険を利用せず自費で介護ベッドをレンタルする時は、福祉用具貸与事業者に直接連絡をして自身で手続きを進めます。福祉用具貸与事業者の中には、一部の介護用品を介護保険利用時の負担額に近い料金にて貸し出すサービスを提供しているところもありますので、やむなく自費レンタルせざるを得ないという場合は、ぜひ活用してみてください。
なお、『広島介護用品』の場合、介護ベッドの基本セット(ベッド本体+サイドレール+マットレス)を月額1,500円にてご提供しております。
ただし、このような自費レンタルサービスで扱っている介護ベッドの選択肢はどの事業者も限定的ですので、必ずしも希望のメーカーや製品がレンタルできるわけではありません。レンタルできる介護ベッドの種類や料金については、各事業者に直接お問合せください。
福祉用具の購入・レンタルのご相談は『広島介護用品』へ
株式会社ミクセルは、“日本の文化と技術で長寿を喜び合える社会をつくる”を事業理念とし、福祉用具の販売・レンタル『広島介護用品』をはじめとするヘルスケア事業や研究支援事業、また海外での介護人材プロジェクトなども行っています。
広島県近郊にお住まいで、介護用具の購入やレンタル、手すり設置などの住宅改修をご検討されている方は、ぜひ『広島介護用品』までお気軽にご相談ください。皆様が健康で安全に過ごせる生活環境作りをサポートさせていだきます。